急性中耳炎について

急性中耳炎とは

急性中耳炎は鼓膜の内側に風邪のバイキンが入り込み、炎症が生じる病気で、急激な耳痛が特徴です。多くの場合、鼻水や喉痛、咳などに続いて出現する風邪症状の1つと考えていいでしょう。バイキンは耳管という中耳と鼻をつなぐ管を通って侵入してきます。鼓膜の外側からバイキンが入る事は極めて稀なため、お風呂やプールで水が入っても、これが直接の原因になる事はありません。主にお子さんが罹りやすい病気ですので、突然、耳を痛がりだす子供にご家族は慌ててしまうかもしれません。誰でも一生に1、2度はかかる一般的な病気ですので、落ち着いて対処しましょう。

自宅で出来る応急処置

自宅で出来る応急処置は?

自宅で出来る応急処置としては、まず耳の周囲を氷嚢で冷やす事です。また、市販のバッファリンや、内科・小児科などで解熱剤として処方される座薬などは、解熱作用の他にも痛みを和らげる効果がありますので、熱がなくても耳を痛がっていたら使用してみて下さい。もし、夜中に耳痛が発生しても、このような処置で痛みを和らげ、翌朝耳鼻科を受診していただいても結構です。

翌日、もし痛みが無くなったとしても、一度耳鼻科を受診されたほうが良いでしょう。急性中耳炎は治療しないと、滲出性中耳炎(鼓膜の内側に液体が貯留してしまう状態)という“痛みを伴わない別の中耳炎”に移行してしまう場合がありますので、注意が必要です。中耳炎は風邪症状のひとつなので、鼻や喉の炎症なども平行して治療していくことが大切です。